『ゴミ屋敷』になっていた借地返還の話

先日、長年(100年以上)土地を借りていた借主様から

「土地を返却したい」という連絡を受けて・・・

借地(旧法借地権)の返還をお手伝いする稀な機会がありました。

 

お話をいただいた時には既に空き家となっていて、

近隣・役所からのクレームが続々と届くという・・・

とても危険な状況でしたΣ(゚Д゚;≡;゚д゚)

借主の方は既に介護施設に入所していて、なんとか話し合いは出来ましたが、

ほとんど費用負担は期待出来ない状況でした。

 

建物内は、天井までギッシリとゴミの詰まった『いわゆるゴミ屋敷で、

建物がゴミに支えられていると言えるくらい老朽化しており、

ゴミも風の強い日などは近隣に飛散して迷惑を掛けているようでした。

また、火災などのリスクもあり、非常に危険な状態でした。

 

早急な解体・片付けが必要と判断して、

貸主が片付け・解体全額の費用負担することにして返還が実現できました。

※後日、借主様から解体費用の一部をご負担いただけました。

※元々、安価な地代で貸していた土地でしたので、

今回返還時の負担で長年の地代は全て消し飛んで・・

更にマイナス・・・結局ゴミの処分だけでも300万円以上の金額になりました。

 

しかし、貸主にとって今回大きな出費でしたが、

危険を取り除いて使いやすい状態にすれば、

更地で実勢価格2000万円程度、借地権割合50%の土地ですので・・・

今回の返還で資産価値が上がり、利用が出来るようになったのは、

長年の悲願であったといっても過言ではないかと思います。

※旧法借地権は一度貸してしまうと返してもらうのが難しい権利です。

その為大きな価値がありますので、話が拗れると大変な問題になります。

 

今回はかなり危険な状態でしたが、なんとか話合いが出来るうちに、

借地の返還が実現出来良かったと思います。

 

もし、認知症などで話ができなくなっていたら・・・と思うとゾッ・・とします(;´Д`)

 

現在は、建物を解体し終わって建物滅失登記を申請中です。

土地に明治時代の休眠担保権(古い抵当権)が付いていたり、

なかなか簡単にはいかない一手間かかる物件です。

 

さらにこの後、敷地内の竹藪と大木の処理を考えていますが・・・

なかなか業者探しに苦戦しています。

結果は、また改めて報告させていただきます!!